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世界初CD化多数! ユニバーサル×タワー“VINTAGE COLLECTION +plus”特別編「ベルリン・フィル室内楽名盤選Vol.1」

ベルリン・フィル室内楽名盤選Vol.1

 ユニバーサル ミュージックのご協力による『タワーレコード“ヴィンテージ・コレクション+plus”』特別編と致しまして、世界最高のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の奏者たちによる室内楽録音を発売いたします。


 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによる室内楽演奏の歴史は古く、今回4タイトルを発売するベルリン・フィルハーモニー八重奏団の結成も、戦前の1928年のことでした。シューベルトの八重奏曲を演奏するために8人の楽員が集まったことに始まり、メンバーは歴代のトップ・メンバーにより構成されてきました。日本へは1957年の初来日以降、定期的に来日してその妙技を披露しています。
 また、ベルリン・フィルから派生した弦楽四重奏団では1950年結成のドロルツ四重奏団が有名です。パリ音楽院で室内楽の名教授ブイヨンに学んだドロルツ(1919~73)の情趣豊かで格調高い弦楽四重奏はドイツで人気を集め、エレクトローラ、オイロディスク、そしてドイツ・グラモフォンへ数多くの録音を行いました。これらはCDにあまり復活していないのが勿体ないくらいの名演揃いです。
 今回のCD5点の録音は、ちょうどカラヤン(1908~89)がベルリン・フィルの首席指揮者となった直後から、その絶頂期にかけての時期にあたっています。ベルリン・フィルも初めはフルトヴェングラー時代の楽員が占めていたところを、徐々にメンバーが入れ替わり、響きは洗練され、合奏能力が高まり、演奏にも現代的な感覚が反映してゆきました。このことがベルリン・フィルの派生ユニットである室内楽演奏にもはっきりと影響を与えていることが伝わってきます。
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏史に興味がある方には見逃せないシリーズと言えるでしょう。また演奏水準や録音状態も総じて高いので、収録された作品を良い演奏で楽しみたいとお考えの方にも自信をもってお薦めできます。
 尚、今回もアナログ録音ではマスター・テープに遡り192khz/24bitでデジタル変換したハイビット・ハイサンプリング音源をCDマスターに使用しましたので、これまで以上に鮮明な音質が蘇っております。(タワーレコード)
*尚、下記商品の仕様、発売日等は予告なく変更する場合がございます。

ベルリン・フィルハーモニー八重奏団DG録音集(3枚組)
ベルリン・フィルが国際化する以前の、重厚で、味わい深く、熱っぽい室内楽演奏
 ベルリン・フィルハーモニー八重奏団は、1928年にシューベルトの八重奏曲を演奏するためにベルリン・フィルのメンバーにより結成されました。メンバーは歴代のベルリン・フィルのトップ奏者からなり、名実ともにベルリン・フィルの室内楽を象徴する団体です。当セットは、1960年代前半のベルリン・フィルハーモニー八重奏団のドイツ・グラモフォン録音をまとめたもので、まだベルリン・フィルが国際化する以前の、重厚で、味わい深く、熱っぽい演奏をお楽しみいただけます。このセットの中のシューベルトの八重奏曲、ヒンデミットの八重奏曲、プロコフィエフの五重奏曲は世界初CD化。シューベルトはこの団体の結成のきっかけとなった重要な曲目。ヒンデミットの八重奏曲は、この団体のために1957~58年に作曲され、初演の際はヒンデミット自身がヴィオラを担当したという記念碑的な作品です。

モーツァルト: ディヴェルティメント集, 他(3枚組)
ベルリン・フィルの豊饒な伝統に、清新な感覚と精妙な技術が融合した理想像
 1957年、ヴィオラ奏者の土屋邦雄(1933~ )はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の入団試験に合格し、日本人初のベルリン・フィル楽団員となります。首席指揮者カラヤンの下、オーケストラはメンバーの世代交代が進み、響きは洗練され、合奏能力が高まり、演奏にも現代的な感覚が反映してゆきました。土屋邦雄が新メンバーとして参加したベルリン・フィルハーモニー八重奏団は、1968~69年に録音したこのモーツァルトのディヴェルティメント集で、ベルリン・フィルの豊饒な伝統に新時代の清新な感覚と精妙な技術を融合させた見事な演奏を聴かせてくれます。ディヴェルティメント第17番とホルン五重奏曲は世界初CD化です。アルフレート・マレチェクをリーダーとする弦楽器群の艶やかな音色と、すっきりと抜けきったフレージングの美しさ。この弦に名手ゲルト・ザイフェルトのドイツの森林を思わせる肉厚のホルンの響きが加わり、古さと新しさが混ざったような美の世界が生まれています。ザイフェルトはホルン五重奏曲でもその妙技を披露しています。管楽器ではディヴェルティメント第11番のオーボエを名手ローター・コッホが吹いていることも注目されるでしょう。そして、《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》で弦楽だけの瑞々しいアンサンブルを楽しむことができます。

メンデルスゾーン: 六重奏曲, ピアノ四重奏曲第3番, 他
夭折の名手ハースの絶妙なタッチとベルリン・フィルの艶やかな弦が織りなす美の極致
 ヴェルナー・ハース(1931~76)はドイツ・シュトゥットガルト出身のピアニストで、巨匠ヴァルター・ギーゼキングの愛弟子としても知られています。その芸風はギーゼキング譲りの流麗な技巧と粒立ちの良いタッチ、そして整った形式をもつもので、師匠同様にメンデルスゾーン、ラヴェル、ドビュッシーを得意としました。1976年に自動車事故のため45歳で亡くなり、早世が惜しまれました。メンデルスゾーンの六重奏曲とピアノ四重奏曲第3番は世界初CD化。1971年の録音で、ハースの絶妙なタッチやピアノの音色美を見事に捉えています。ハースのピアノとベルリン・フィルのメンバーたちによる艶やかな弦が織りなす美しさは、筆舌に尽くしがたいものです。初出LPの演奏の評判は良かったのですが、当時は一部名曲以外のメンデルスゾーンの室内楽曲に対する関心は低く、瞬く間に廃盤となりました。今回の世界初CD化は、作品、演奏両面の再評価を問いかけるものです。
 ボーナストラックには1972年録音のドヴォルザークのバガテルを、やはり世界初CD化で収録します。LPではブラームスのクラリネット五重奏曲とカップリングされていましたが、CD化の際にカットされていたものです。2つのヴァイオリンとチェロにハーモニウムが加わるユニークで懐かしい響きをお楽しみください。

ブラームス: 弦楽五重奏曲第1番, 第2番, 他
眼前に広がる憂愁のロマン、美しい旋律の綾、豊かなハーモニー…永遠のブラームス演奏
 ベルリン・フィルハーモニー八重奏団によるブラームスの室内楽演奏は、LP時代より高く評価されています。1966&68年にフィリップスに録音した弦楽六重奏曲第1&2番は同曲集の決定盤としてLPやCDで幾度となく再発売されてきました。1970年にはこの弦楽五重奏曲集が録音され、1972年のクラリネット五重奏曲、1973年のピアノ五重奏曲のレコードへと続いてゆきました。これらの録音の中で弦楽五重奏曲集は、最も長く忘れられているものかも知れません。CDでの登場は2000年に海外盤で11枚組で発売されて以来となります。今回はオリジナル・ジャケットを初復活した1枚ものでの登場です。ブラームスが中年期以降の熟練した作曲技法で、様々な人間感情を美しいメロディーと繊細なハーモニーで描いた名作2曲を、ベルリン・フィルハーモニー八重奏団のメンバーは高い技術と美しい音色、卓越した音楽性で見事に再現しています。CDをプレイすると、たちまち眼前に広がる憂愁のロマン、美しい旋律の綾、豊かなハーモニーに魅了されることでしょう。
 ボーナストラックには1968年録音のドヴォルザークのワルツ2曲を世界初CD化で収録します。LPではドヴォルザークの弦楽五重奏曲とカップリングされていましたが、CD化の際にカットされていたものです。元々ピアノ用の8つのワルツ集から2曲をドヴォルザーク自身が編曲した、愛らしい作品です。

シューマン: 弦楽四重奏曲第1-3番, ピアノ五重奏曲(2枚組)
ヴェテラン奏者ドロルツ率いる名団体による、風に揺れる木々のような味わいをもつ美演
 ドロルツ四重奏団は1950年にベルリン・フィルの第1ヴァイオリン奏者だったエドゥアルド・ドロルツ(1919~1973)が結成した往年の名団体です。情趣豊かで格調高い弦楽四重奏は、すぐさまドイツで人気を集め、数多くの録音がLPに残されました。その後、スタイリッシュな演奏様式が主流となると、ドロルツのロマンティックな芸風は時代遅れとみなされ、CD時代にはほとんど忘れられた存在となっていました。今回、多くの方にドロルツ四重奏団の芸術に触れていただくため、彼らの代表盤であるシューマンの弦楽四重奏曲全集&ピアノ五重奏曲を世界初CD化致します。ドロルツは、風に揺れる木々のような自然な身振りで、作品のさまざまな情景に気を配りながら演奏しています。そこからはストレートな演奏では出しえない、繊細な味わいが感じられます。たとえば弦楽四重奏曲第3番の変奏曲楽章(第2楽章)を聴けば、いかにドロルツが一つ一つの変奏に多彩な表情を与えているかを理解していただけることでしょう。彼らの響き自体も木目調の肌触りをもったもので、現代の我々を直接シューマンの世界に結び付けてくれるかのようです。
 ピアノ五重奏曲変ホ長調では、現代の名指揮者で、当時26歳の新鋭ピアニスト、クリストフ・エッシェンバッハ(1940~ )と共演しています。エッシェンバッハも耽美的な傾向をもつ芸術家だけに、第2楽章などドロルツとともにゆったりしたテンポでロマンの世界を描き尽くし、逆に第3楽章スケルツォではドロルツに若々しい生命力を吹き込むような颯爽としたリズムで演じ、ヴェテランと若手の幸福な出会いが刻み込まれています。