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没後50周年記念『ヴィクトル・デ・サバタ~DG&デッカ録音』(4枚組)

サバタBOX

1967年12月11日にヴィクトル・デ・サバタが75歳で亡くなった時、20世紀の偉大な指揮者を失った音楽界は深い悲しみに包まれました。サバタはただ指揮者として優れていただけでなく、多様な音楽的才能に溢れていたことでも高い評価を得ていました。すべての楽器に精通し、驚くほどの記憶力を持ち、イタリアを代表する指揮者トスカニーニに擁護された作曲家でもありました。生涯を通じて、毎朝 彼はピアノでラヴェルの「スカルボ」を弾き、ヴァイオリンで「ツィガーヌ」を弾くのを日課としていました。また、全てのコンサートホールにおける音響の違いにも細やかに気を配り、指揮台でアシスタントに指揮を振らせて、自らはホールの中を歩き回ってアコースティックを確認するというダブルチェックを行っていたそうです。

没後50年を迎え、1939年から1946年にロンドン、ベルリン、ローマで行われたサバタのDGとデッカへの録音の遺産がCD4枚にまとめられここに登場しました。ヴェルディの『アイーダ』の前奏曲、レスピーギの『ローマの祭り』、モーツァルトの『レクイエム』がDG初CD化となります。

40ページのハードカヴァーブックにはサバタの息子と娘への新たなインタビューやオリジナルジャケットの写真などが掲載されています。
(ユニバーサルIMS)

CD3に収録されたモーツァルトのレクイエムは歴史的意義のある録音です。収録日の1941年12月5日はモーツァルト没後150年の忌日にあたります。録音が行われたイタリアは、当時ナチス・ドイツの同盟国であり、モーツァルトの没後150年祭を政治的に利用しようという意図がありました。同じ1941年12月5日には、ナチス・ドイツに併合されたオーストリア、ウィーンでフルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルがモーツァルトのレクイエムを演奏しています(残念ながら録音は残されていないようです)。同じ1941年の10月24日にはブルーノ・キッテル指揮ベルリン・フィルもモーツァルトのレクイエムをドイツ・グラモフォンに録音しています。

ヴィクトル・デ・サバタは1967年に亡くなりましたが、引退はずっと早く、心臓発作のため1953年8月で指揮活動を停止しました(その後は録音のためとトスカニーニ追悼のために指揮をとったのみ)。これらの古いSP録音は、彼の引退を惜しむためと、演奏が優れていたことから、LP時代より復刻され、長く聴き継がれてきました。現在、すべてパブリック・ドメインの音源となっていますが、このようにオリジナル原盤を保有するメジャー・レーベルより新たに復刻されることは、サバタ・ファン、ヒストリカル・ファンにとって僥倖と言えるでしょう。参考までに各CDのLP時代のジャケット写真を掲示します(今回のBOXには使用されておりません。またLPとCDではカップリング曲目が多少異なります)。
(タワーレコード)

参考:LPジャケ写1

【参考】ブラームス:交響曲第4番のLPジャケット

《CD 1》
1) ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
2) R.シュトラウス:死と変容Op.24
【演奏】
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

参考:LPジャケ写2

【参考】R.シュトラウス『死と変容』他のLPジャケット


《CD 2》
1) シベリウス:エン・サガOp.9
2) ヴェルディ:歌劇『アイーダ』より前奏曲*
3) ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』より第1幕への前奏曲と「愛の死」
4) コダーイ:ガランタ舞曲
5) レスピーギ:ローマの祭り*
【演奏】
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(2-5)

参考:LPジャケ写3

【参考】モーツァルト:レクイエムのLPジャケット

《CD 3》
モーツァルト:レクイエムK.626*
【演奏】
ピア・タッシナーリ(ソプラノ)
エベ・スティニャーニ(メッゾ・ソプラノ)
フェルッチョ・タリアヴィーニ(テノール)
イタロ・ターヨ(バス)
イタリア放送管弦楽団・合唱団

参考:LPジャケ写4

【参考】ベートーヴェン『英雄』他のLPジャケット


《CD 4》
1) ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調『英雄』OP.55
2) ベルリオーズ:ローマの謝肉祭Op.9
3) シベリウス:悲しきワルツOp.44 No.1
4) ワーグナー:ワルキューレの騎行
【演奏】ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

*DG初CD化

【演奏】ヴィクトル・デ・サバタ(指揮)

【録音】
1939年3~4月、ベルリン(CD 1, CD 2: 2-5)=独DG原盤
1946年5月、ロンドン、Walthamstow Town Hall(CD 2: 1, CD 4)=英Decca原盤
1941年12月5日、ローマ(CD 3)=独DG原盤

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2017年09月22日 00:00