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ドゥドゥカ・フォンセサ(Duduka Da Fonseca)、ドン・サルヴァドール曲集『Plays Dom Salvador』をリリース

Duduka Da Fonseca

1951年リオデジャネイロ出身、ホメロ・ルバンボのレギュラー・トリオ“トリオ・ダ・パス”をはじめ、ブラジル, ラテンのみならず、NYを拠点に数多くの名手と共演、レコーディングを続けるドゥドゥカ・ダ・フォンセカの新作は、自身のトリオによるドン・サルヴァドール曲集。

ピアノは、今やブラジルのサンバ・ジャズ・シーンで欠かせない存在となっているダヴィヂ・フェルドマン。ベースは、ヤマンドゥ・コスタとのデュオ作をはじめ、数多くのブラジリアン・ポピュラー・ミュージックの作品に参加するグート・ヴィルッチ。このトリオはフォンセカのリーダー作『Plays Toninho Horta』(2011) からのレギュラー・トリオで、『New Samba Jazz Directions』(2013)、『Jive Samba』(2015)も同メンバーによる。

ドン・サルヴァドールは、セルジオ・バホーゾ, エヂソン・マシャードと歴史上でも名高いトリオを結成したピアニスト。彼らは、1965年リオデジャネイロ市制400周年を祝してファースト・アルバム『Rio 65』をリリース。そのアルバムは、歴史上の名盤として今も聴き継がれていますが、フォンセカにとっては、人生で最も影響を受けた作品だそう。当時14 歳のフォンセカはブラジル音楽やアメリカのジャズを、LPと一緒にプレイすることで学んでおり、特にこのアルバムは昼も夜も何年も合わせて演奏したという。

サルヴァドールがNYに移り住んだのが1973年で、フォンセカは1975年。数年は出会う機会もなかったが、1980年、ドラムのマシャードが演奏出来なかったおりに、フォンセカはサルヴァドール自身から指名を受け初共演。突然の指名に驚いたものの、14歳からサルヴァドールの音楽を学び続けていたフォンセカはそのリハーサルで既に元々サルヴァドールのバンド・メンバーだったかのように演奏し、彼を大層驚かせた。それ以来、2人は共に演奏を重ね、現在に至るまで共演。作品もリリースしているほか、『Ri o 65』50周年記念のカーネギーホールでの記念コンサートでも、90年に惜しくも逝去したマシャードに代わって演奏をつとめている。

今作はそんなフォンセカが友として、また尊敬してやまない師匠として、あえて、自らのトリオで、ドン・サルヴァドールの楽曲を演奏した作品。

フェルドマンの軽快なタッチとヴィルッチの歯切れの良さがフォンセカの音楽に見事にマッチ。サルヴァドールの楽曲はリズミカル且つメロディアスで、その中にも3曲目の美しいバラードあり、8曲目もバラードで、こちらはチェロ奏者でエグベルト・ジスモンチ
やスティングなど様々なアーティストと共演する名手ジャキス・モレレンバウムが泣きのメロディを聴かせてくれる。

フォンセカのみならず、ピアニストのフェルドマンも、このレコーディングのために、サルヴァドール自身に楽曲を演奏するためのアドバイスを受けたのだとか。

ブラジリアン・ファンだけでなく、ピアノ・トリオ・ファンにもオススメの一枚!

掲載: 2018年03月07日 18:57