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ベルティーニ&シュトゥットガルト放送響『SWR録音集』(5枚組)~全曲CD初出、東京ライヴを含む集成

ベルティーニ

全曲CD初出!ベルティーニ得意のレパートリー、
貴重な東京ライヴを含むシュトゥットガルト放送響とのホットな名演集

ケルン放送響や東京都響との名演の数々で日本にも多くのファンを持つガリー・ベルティーニ。彼がシュトゥットガルト放送響と遺した演奏が南西ドイツ放送のマスターテープから初CD化。いずれもベルティーニ得意のレパートリーで、シュトゥットガルト放送響との初顔合わせから1996年の来日公演のライヴを含む、資料としても貴重なボックスセットです。
ベルティーニは現モルドヴァ(当時はルーマニア領)に1927年に生まれました(生年に関しては異説あり)。母は生物学者で医師、父は詩人で翻訳家だったと言います。子供のうちに一家はパレスチナへ移住。ベルティーニはヴァイオリンを学び、ミラノのヴェルディ音楽院に進みましたが、その後パリのエコール・ノルマル、パリ音楽院、ソルボンヌ大学で作曲、指揮、音楽学を学びました。その後はイスラエルで活動。1955年に合唱団Rinat(現イスラエル国立合唱団)を創設、1965年にはイスラエル室内アンサンブル(現イスラエル室内管)を創設し、ジョスカン・デ・プレから同時代の新作までを演奏してイスラエル楽壇に多大な貢献を果たしました。メニューインに招かれてヨーロッパ・デビューをイギリスで飾ったのは40歳近い1966年のこと。ドイツ・デビューは更に遅く、1971年。その後は着実に活動の場を広げるとともに評価を高め、ケルン放送交響楽団の首席指揮者やフランクフルト歌劇場の音楽総監督などを歴任しました。
シュトゥットガルト放送響には1978年4月に初登場、その時の演奏がここに収められたベルリオーズの幻想交響曲ですが、初顔合わせとは思えない繊細緻密かつダイナミック、緊張感に満ちた演奏を展開しています。5か月後には同じ作曲家による序曲をスタジオ収録するために招かれており、デビュー・コンサートが成功であったことがうかがわれます。オーケストラに対するベルティーニの要求は厳しいものであったと伝えられていますが、1971年から77年まで首席客演指揮者を務めたチェリビダッケに練磨されていたシュトゥットガルト放送響との相性は良かったものと思われます。その後もベルティーニは客演を続け、1996年秋には楽団の日本ツアーを指揮しました。このセットの冒頭と最後に収められた演奏は、そのツアーでの録音から採られています。
日本ではマーラー指揮者の印象が強いベルティーニですが、古典派からロマン派では引き締まった造形から熱い情熱がほとばしるような演奏を聞かせます。ここに収められたのは、いずれも彼が得意とした曲ですが、ハイドンの2曲とモーツァルト、シューベルトは録音では初出レパートリーのようです。モーツァルトとハイドンにおける品格、シューベルト「未完成」に聴く表現の振幅の大きさが聴きものです。ロマン派以後のレパートリーでは、「イゾルデの愛の死」のクライマックスにおける圧倒的な高揚感と、その後に続く浄化された響きに息をのみます。ドビュッシーでは、オーケストラと合唱の妙なるサウンドから官能性が立ち上る様は耳をとらえて離しません。
すべて南西ドイツ放送(SWR)のオリジナルマスターからのマスタリングですが、1980年代のライヴ録音の一部で演奏ノイズ、電気的なノイズ、左右チャンネルの偏りが少しあります。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
《CD1》
1-4. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
交響曲第40番 ト短調 K. 550
5-8. ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
交響曲第53番 ニ長調 「帝国」 Hob.I:53
9-12. ハイドン:交響曲第95番 ハ短調 Hob.I:95

《CD2》
1-4. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
5-6. フランツ・シューベルト(1797-1828):
交響曲第8番 ロ短調「未完成」 D 759

《CD3》
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
1-4. 交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
5-8. 交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90

《CD4》
エクトル・ベルリオーズ(1803-1869):
1-5. 幻想交響曲 Op. 14
6. 歌劇《ベンヴェヌート・チェッリーニ》 Op. 23 - 序曲

《CD5》
1. クロード・ドビュッシー(1862-1918):選ばれた乙女 L.62
2. リヒャルト・ワーグナー(1813-1883):歌劇《さまよえるオランダ人》 - 序曲
3. ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》 - 前奏曲
4. ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》 - イゾルデの愛の死

イレアナ・コトルバス(ソプラノ)…1
グレンダ・モーリス(アルト)…1
シュトゥットガルト放送合唱団…1

【演奏】
シュトゥットガルト放送交響楽団
ガリー・ベルティーニ(指揮)

【録音】:
1996年11月12日(ライヴ) 東京芸術劇場…CD1:1-4
1985年1月25日(ライヴ) Liederhalle Stuttgart…CD1:5-8、CD3:5-8
1983年2月3日(ライヴ) Liederhalle Stuttgart…CD1:9-12
1995年4月13日(ライヴ) Liederhalle Stuttgart…CD2:1-4
1996年11月8日(ライヴ) Staatstheater Karlsruhe…CD2:5-6、CD3:1-4
1978年4月14日(ライヴ) Liederhalle Stuttgart…CD4:1-5
1978年9月28日 Liederhalle Stuttgart…CD4:6
1984年9月 SDR Funkstudio Stuttgart…CD5:1
1996年11月28日(ライヴ) 東京芸術劇場…CD5:2-4

総収録時間:318分

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2023年11月29日 18:00