こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

NEWS & COLUMN ニュース/記事

オレらの夏フェス復習帳 2010

座談会――8月1日(日) その1

連載
ライヴ&イベントレポ
公開
2010/08/25   18:02
テキスト
構成・文/編集部、座談会参加者/岡村詩野、加藤直子、土田真弓

 

gypsy avalon
GYPSY AVALON Photo by 宇宙大使☆スター

 

土田「では最終日です」

岡村「私はオーシャン・カラー・シーンから観ましたよ。約10年前に同じ〈GREEN〉に出てた時も観てるんですけど手堅くいい演奏を聴かせるんですよね、このバンド。いまのイギリスの良心のようなバンドですよ」

土田「私はオゾマトリからRiddim Saunter。Riddim Saunterは、弦楽器隊とのRiddim Saunter Orchestra編成でした」

加藤「私もオゾマトリから。でも10分ぐらい観てマラカンに行っちゃた。オゾマトリは夜にもう一回あるからその時に観ればいいやって思ってたんだけど、結局観れなかったっていう」

土田「オゾマトリはすごい人が入ってて。私が観たなかでは、〈HEAVEN〉ではいちばんの入りだったと思う。みんな楽しそうに踊ってたし、あれは鉄板ですよね」

岡村「私は世武裕子さんも観ましたよ」

土田「そうだ。私もオゾマトリ前は世武さんだった」

岡村「ほとんど新曲。このあいだのアルバムからは1曲しかやってない。進化し続けていることを見せつけてくれました。バックにはチェインズのメンバーもいたし」

土田「そう、“リリー”を最後に1曲だけ。バンド編成で良かったですね。ヴァンパイア・ウィークエンドは誰か観ました?」

岡村「観ました。人、入ってましたね。この日、たくさん人を集めたアクトの一つでしょうね。ただ、正直なところを言うと、ちょっとひ弱な印象を受けました。今回出ている同じブルックリンのバンドならダーティー・プロジェクターズのほうが音楽性に奥行きがあるし、曲の構成やアレンジもおもしろいかなあと。でも、いまアメリカでいちばん人気のインディー・ロックの一つですしね。こういう混在した音楽性のバンドが〈GREEN〉を満員にできるってだけですごいことだと思います。加藤さんは何を観たんですか?」

加藤「私はマラカン。最初、全然人がいなくて大丈夫かなって思ったんですけど、最後のほうには盛り上がって」

土田「オゾマトリと時間帯もかぶってたしね」

岡村「でも、〈HEAVEN〉と〈ORANGE〉は簡単に行き来できるからいいですね」

加藤「マラカンは英語じゃないしね……って関係ないか。でも、がんばってましたよ。見た目は全員黒いTシャツとか着てるし、ガタイがいいからメタル・バンドみたいなんですけど、ジプシー・スカ・バンドって感じなのでやっぱり盛り上がりやすい」

岡村「私はその後、〈GYPSY AVALON〉のマルティナ・トップリーバードをちょこっとだけ聴きました。トリッキー、マッシヴ・アタック界隈の人ですけど、あまり知られてないみたいでしたね。その後はダイアン・バーチを少々」

土田「可愛かったですか?」

岡村「(笑)〈可愛い〜!〉って声援も飛んでましたよ。まあ、普通に現代的ないいポップスという感じで爽やかでしたね」

土田「それで次は……みんな、アトムス・フォー・ピースですか?」

岡村「私はLCDサウンドシステムを少しだけ観ました。本当に今回がバンドとしては最後になるんでしょうかね。2人はアトムスですか?」

加藤「はい。ちょっくらスポーツ・スタイルのトムが非常に新鮮でございました」

土田「トリコロールのヘアバンドで」

加藤「いまにもテニスをしそうな感じでしたね。あと、タンクトップじゃなくて、ランニング」

土田「それが結構衝撃で、ただならぬものを感じましたけどね」

岡村「すでにあのビョン・ボルグ風の格好が映像で公開されていて、結構話題になってましたね」

加藤「あのバンドの時は、ああいうスポーツ・スタイルなんじゃないんですか? アトムス、私はすごい良かったんですけど、詩野さんはどうでした?」

岡村「がんばってるなあとは思いましたけど、まだまだ発展段階ですね。この段階で素晴らしいとはちょっとまだ言えない。フリーと組んでる意味がまだわからなかったし」

加藤「確かに、そうかもしれないですね。あれはもう、トムのサイド・プロジェクトだなっていう」

岡村「途中の弾き語りはさすがでしたね」

土田「そうですね。3声のコーラス・パートをその場でサンプリングしてて」

座談会――8月1日(日)その2へ