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road through biased fields (by Ametsub)(第1回)

連載
皿えもん
公開
2011/09/12   16:00
更新
2011/09/12   16:00
テキスト
文/Ametsub


アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載に、今月からAmetsubが登場! 作品ごとに良作を発表し続けているにも関わらず、なかなかスポットを浴びない……そんなアーティストたちを、彼が独断と偏見で紹介します!!




皿えもん_Ametsub_1



[ 今月の一枚 ] THE GENTLEMAN LOSERS 『Dustland』 Morr

 

フィンランド出身の兄弟、SAMU KUUKKA、VILLE KUUKKAから成るユニット。

ジェントルマン・ルーザーズは彼らの長期に渡るプロジェクトとも言え、
彼らの壮大な旅の記録とも言えるその内容は、

まるで地下で見つけられた名前のないテープ、
色褪せた人生の写真、
砂漠にたたずむ廃墟、
夕日にはためく儚い蝶、

……と、形容する言葉が尽きることのない、感動的で素晴らしい楽曲の数々です。

現在までにリリースされた2枚のアルバムと1枚のシングルは
どれも完璧とまで言える内容で、
洗練されたひとつひとつの音創り、そのすべてが巧妙に折り重なることによって、
ともすれば単なるカビくささや哀愁を追求したような
サウンドに陥ってしまいそうになるところを、
芸術性/音楽性における抜群の感性で回避しています。

また、ワープのビビオとリミックスを手掛け合うなど親交も深く、
しかし類似サウンドには収まることなく、
他のアーティストには出せない彼ら独自のカラーをしっかりと表現しています。

なかなか認知されにくいアーティストではありますが、
ぜひ興味を持っていただきたい音楽家の一人です。

 

▼ジェントルマン・ルーザーズの関連作品

 



PROFILE/Ametsub

東京を拠点に活動する電子音楽家。現在までに2枚のフル・アルバムを発表しており、2作目『The Nothings of The North』(PROGRESSIVE FOrM)は、坂本龍一の〈2009年のベスト・ディスク〉にも選出され、ドイツのミル・プラトーからもリリースされている。その他にも、リミキサーや DJ、Jimanica(d.v.d、world's end girlfriend)とのコラボ作品の発表をはじめ、多岐に渡って活動中。今後のライヴ予定など、最新のスケジュールについてはオフィシャルサイトをご覧ください。

 

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