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カテゴリ : 高見 

掲載: 2009年04月14日 17:00

更新: 2009年04月14日 17:00

文/  intoxicate

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昨晩、丸の内コットンクラブに、ロバート・グラスパー・トリオを聴きにいった。78年生まれというから、今年31歳。なんでも、ヒップホップからジャズまでいろんなジャンルでの活躍が期待されているピアニストらしい。ステージには、ピアノとフェンダーローズが並ぶ。なるほど、なるほど、という布陣。まったく予備知識なく聴きにいったので、一曲目から、何も起こらない、いやきっと何かおこるなどという葛藤のまま、聞く。でかいなあ、というのは音ではなく、身体の印象だが、態度もでかそうだ。いきなり、7拍子の曲から始まったが、なにやら、うまくベースとドラムが前半からまない。故に、おそろしく複雑なビートに聞こえる。なので、いきなり音楽に引き込まれてしまう。中盤あたりで、トリオが7拍子でスイングし始めて、生らしい傷もありつつ、強引に心も身体も持っていく。おつぎは、ジャッキー・バイヤード風の、イントロがあって、モンクを弾き始めた。エーと、これは、エヴィデンスだったろうか、うー、思い出せないなどとまごついていると、バンドが菊地成孔いうところのアフロポリでスイングしていることに気がつく。ベースが3で、ピアノとドラムが4でという風な。びっくりだ。いや、すごい。あっという間にファンになっていたが、ジャズピアニストとしての面白さが存分に楽しめたのはここまで。そこから後は、ロニー・リストン・スミス風というか、ダニー・ハザウエイというか、スイートなピアニストに早変わり。しかし、ローズの音色は、その身体の重量感が反映してか、ずいぶんとダークなサウンドだった。重い。アンコールは、完全なハービー節だった。そんなこんなで、あっという間に終了。コットンクラブで聞いたジェイソン・モラーン・トリオの印象も重ならなくもないが、ずいぶんといろんなことに深くアプローチしながら、うまいこと今風にまとめているなあと感心した。アンドリュー・ヒルの面白さもありつつ、ジョージ・デューク・トリオのような雰囲気が、憎い。次回はおそらく、たいした人気のピアニストになっているはず。いや、驚いた。








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