美音に溢れたオイストラフの貴重なPHILIPS音源。24年振りの再発売

当時PHILIPSレーベルに録音したオボーリンとのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全曲は現在でも何度も発売されている超名盤ですが、この1966年録音のドビュッシー&ラヴェル他の盤は1988年に一度CD化されたのみで、なぜかその後は再発売されていませんでした。現在聴いてもオイストラフの演奏は柔和であり、そのテクニック性から来る冷徹さや聴き辛さといったナーバスな点はこの盤においては一切ありません。むしろ確固たる音楽性を伴った表現力の突出さにおいては、並ぶものがいない超一流の演奏をこの盤でも聴くことができます。
CD発売当初の音はフィルターがかかったような、ハイエンドの音域がやや弱められた音でしたが、今回CDマスターを最新にしたことにより緻密なヴァイオリンの音色を聴く事ができるようになりました。当時のPHILIPSの音の良さも合わせて堪能できる素晴らしいアルバムです。

※オリジナル・マスターからのハイビット・ハイサンプリング(24bit、192khz)音源をCDマスターに使用
※初出時のジャケットを使用
※ステレオ録音

タワーレコード （2012/04/19）