【2012年8月掲載分】地方からの火を絶やすな

地方からの火を絶やすな


今年は何かとローカルアイドルが盛り上がっています。この火を絶やすな！ということで、新作ではないCDもありますが、お気に入りの4作品をご紹介いたします。

まずは愛媛から。ナノキュンのデビューシングル『晴れルヤ！』。ひめキュンフルーツ缶の妹分で､小中学生からなる4人組です。今や大人気となったひめキュンがロックテイストであるのに対し、今作はハウス／テクノポップ系のキャッチーなメロディーが印象的で私好み。Perfume好きの方にもお薦めです。

次は新潟生まれ新潟育ちの5人組、RYUTist。新潟市の別名「柳都（りゅうと）」＋「アーティスト」が名前の由来です。ライブではフジファブリックの「若者のすべて」などアイドルらしからぬカバー曲を歌って話題になりました。今春リリースの『RYUTist！～新しいHOME～』はNegiccoやももいろクローバーZに楽曲を提供している作家たちが参加し、どの曲も今風なアイドルソング、としてクオリティーが高くストレートな曲調が超絶お薦め。私は特に3曲目の「ラリリレル」が好きです。

続いて広島です。まなみのりさの『CQ.CQ.…/WALKINGMERMAID』。広島アクターズスクール出身の3人組で、ご当地アイドルNo.1決定戦「U.M.U AWARD2011」の優勝グループ。今月、メジャーデビューも決定しています。本作は今年4月に出たもので、前作までのはっちゃけた（はじけた）曲調からクールな印象に変わり、彼女たちの成長が楽しめます。しかし、残念ながら現在はライブなどでの手売りのみ。ぜひタワレコで扱いたいのですが、それまではゲンバに行って買ってください！こんな名曲が手売りでしか売ってないという現状が悲しい……。

最後に千葉・鎌ヶ谷。KGY40jr.の『BALLPARK V－DANCE』を紹介します。私はライブを観た途端にやられちゃいました。彼女たちは、これまでの常識をはるかに超えてます。ある意味、今のアイドルシーンでもっとも極端な所にいるエクストリームミユージックですよ、これは。「皮茶パパ」ことプロデューサーの福田優一氏の手によるヒップホップサウンドに、微妙な音程の……、ラップとも言えないボーカルがもう、たまりません。とにかく､ライブを観てほしいです。そして､アイドルって何だろうって、一緒に考えてみませんか？